2012 April

Paris

 
 
Musee des arts et metier 国立工芸・技術博物館。長い間改装のため閉まっていたこの博物館は世界でも珍しい「科学技術の遺産」、発明家や技術開発の冒険家の残した足跡を辿る博物館。フランス国立工芸技術学院として1794年グレゴワール神父によって創設され、2000年、リニューアルオープンしたこの博物館には3000点以上もの発明品が7つの分野に分け、時代ごとに整理されている。

 

Paris

 
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教会が付属する館が博物館と言うのもすごいことではあるけれど、その祈りの空間にフーコーの振り子時計が朝陽の中揺れている光景は博物館とは思えない。車椅子で登ることの出来るゆるい勾配のスロープの上にはブレリオの飛行機の展示。

 

Paris

 
 
「科学用用具」のカテゴリーではサイズの測定、天体観測や計りの道具。私達の今の生活は、一つ一つの「科学技術」によって支えられている事を知る。

 

Paris

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「エネルギー」、「機械化」のカテゴリーでは蒸気や電気の発明、機会を作る機械、日常生活の機械化、半導体からロボットまでと、私達の現在の生活に近い時代の展示も多く、人は起きてから眠るまで、「生活」と言うこと自体が全て科学技術に支えられている事を思う。

「材料・資材」のカテゴリーでは製造過程の産業化の歴史をたどる。今でこそあらゆるものが「オートメーション化」されているけれど、そのもっと昔は・・・?と思いを馳せる。

 

Paris

 
 
印刷、マスメディアの発達の歴史は「コミュニケーション」のカテゴリー。タイプライターや印刷機など。この時代の人が今のコンピューター化された時代にタイムスリップしたら・・・。私がパリに来た20数年前は今のようにメイルもなかった。時代と技術の進歩はどんどん加速しているように思う。

 

Paris

 
 
7つのカテゴリーのひとつは「交通・運送」。汽車や飛行機、馬車や自転車、交通手段に関する発明や技術の進歩を辿る。オットー・サフィエティー(1879)の発明した自転車の原型も興味深い。

 

Paris

 
 
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「建設」のカテゴリーは建築家の周りに居る環境の私には興味深い展示。1850年からの100年間の 建築構造の革命とも言える著しい建築技術の進歩は現代に生きる私達の基礎を作ってくれた時代。

 

Paris

 
 
バスティーユのオペラ座に観劇に行くのは本当に久しぶり。私がパリに最初に来た頃はまだ駅の跡地に建設が始まろうとしていた。フランス革命200年の記念プロジェクトのひとつ。当時のフランソワ・ミッテラン大統領の下1989年7月13日(24日が革命記念日)にこけら落しが行われた。1700人もの建築家がきそった国際建築コンペでウルグアイ系カナダ人の建築家カルロス・オットの案に決定。その後あまり名前を聞くことの少ない建築家・・・。複雑に入り組んだデザインと、多岐にわたる素材のコンビネーションで何だか目がちかちかしてしまう。

 

Paris

 
 
 
このオペラ・バスティーユは世界最大の9面舞台があり、幕数の多いオペラでもその施設の充実さで素晴らしい舞台となる。

 

Paris

 
 
 
 
バレエはオペラはパリに居てもなかなか行く機会が少ない。つまりあまり明るくないので「注目の演目」がわからないので・・・。友人のM嬢のお誘いで、「La Bayadere bayade ラ・バヤデール」を観る。世紀のバレリーナと言われるロシアのエレーナ・ザハロヴァがニキヤを踊るというので話題のバレエだそう。ラ・バヤデールは古代インドの物語りで「バヤデール」は寺院の歌姫のことを言う。戦士のソロルとニキヤの恋のお話し。1887年にサンクトペテルブルグで初演されて以来現在も人気の演目らしい。ロシアでは「バヤデルカ」と言うそう。

 

Paris

 
 
 
ポンピドーセンターに現代音楽のコンサートに行く。コンサートの前にdebat、トークセッションがありなかなか面白い。IRCAMのコンサートより会場が広いので、現代音楽の不思議な旋律がどのように聞こえるのかとても楽しみ。奏者とコンポジターのコンビネーションも興味深く、舞台上の「装置」は何か音の反響に関係があるのかしら?それだけでもオブジェのようで美しい。

 

Tokyo

 
 
 
同級生のイラストレーターM嬢の展示会に、同級生4人と一緒に伺う。南仏のサントロペのマルシェをイメージした、アクセサリーと帽子、ニットの展示会。ポスターのイラストが彼女の作品。まるで同窓会のように楽しかったけれど、高校生の時からの夢を叶えて仕事をしている彼女にはずいぶん励まされている事を忘れないように・・・。

 

Tokyo

 
 
expo index 明治神宮に、昭憲皇太后基金創設100周年記念「昭憲皇太后と赤十字展」を見に行く。パリではフラ ンスの赤十字のチャリティにずいぶん参加しているので、遅ればせながら日本の赤十字の歴史もとても興味深く、大変勉強になる。原宿の喧騒を離れ、鬱蒼と茂 る杉の参道を静かに歩くのも心が澄んで行くような気がする。 page top

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